ECサイトの商品価格情報を可視化する方法とは

情報の見える化はTableauで実現可能

キーウォーカーでは、Web上に存在するオープンデータを収集し、リアルタイムに分析するサービスを提供しています。

例えば、Amazonをはじめ各ECサイトに出品されている商品価格情報を収集し、Tableauを用いて収集したデータを可視化することで、販売価格調整などマーケティング戦略に活用することが可能になります。

商品価格情報の可視化は、以下のフローから成り立ちます

1.商品価格情報の収集

ECサイトで商品を購入することが一般的になっている現代において、各メーカーは家電量販店のような小売店だけでなく、様々なECサイトを販売チャネルとして持っています。 総務省の「平成27年度版 情報通信白書」の調査によると、7割以上の人がネットショッピングを利用しているというデータが出ていますが、令和2年現在は、更に利用率が高まっていると予想されます。

社会課題解決のための新たなICTサービス・技術への人々の意識に関する調査研究

(出典)総務省「社会課題解決のための新たなICTサービス・技術への人々の意識に関する調査研究」(平成27年)

ECサイトの普及により、自社製品/競合他社製品の価格を調査することは簡単にできるようになりました。 しかし、製品の価格調査をする場合は、複数のECサイトへアクセスをしなければなりません。そして、調査対象となる製品が多いほど、作業量は膨大になってしまいます。

商品価格情報の収集を人の手でやると、ひとつひとつの検索結果をクリックしてページを開き、価格情報をチェックしてコピー&ペーストしていく作業の繰り返しになります。 また、人為的ミスも発生してしまい、データを可視化するための正確な情報が取れないということも起こり得ます。 このようなケースでは、ShtockDataを活用することで収集業務を自動化させることをお勧めします。

商品価格だけでなく、商品名、商品画像、価格、在庫数、スペック等の詳細情報、レビュー点数、レビューの内容などをECサイトから高速で収集できるようになり、抜け漏れ無い継続的なデータ収集を実現します。 また、収集したデータは分析活用しやすい形式にデータ整形され、DWHに蓄積されていきます。 ShtockDataを導入することにより、次のようなことが実現可能となります。

  1. 競合他社製品の価格一覧を取得することにより、自社製品の価格を市場に合わせる形で調整を行うことができる
  2. 自社製品の価格一覧を取得することにより、仕入れ値より安く製品を売っているEC事業者を検知することができる
  3. 特定の競合他社製品の価格がある決められた価格を下回った場合に、アラートを上げる仕組みを構築することができる
  4. 新製品を市場に出す際に、事前に市場価格調査をすることで、適切な価格設定ができる

さらに、収集データをTableauを用いて可視化することができれば、価格推移を簡単に追うことができるようになり、更なる業務効率化を実現できます。

2. 商品価格情報の見える化

Tableauを利用した商品価格調査データの可視化の事例をご紹介させて頂きます。

事例1:自社製品の不当価格販売調査

独占禁止法の観点から、供給費用を著しく下回る価格での販売は他の事業者の事業活動を困難にされるために禁止されています。その背景には、他の事業者が追随することが困難な価格で商品を販売することで顧客獲得をすることは、公平な取引では無いと考えられているためです。

(参考:公正取引委員会 不当廉売に関する独占禁止法上の考え方)

したがって、自社製品を設定している仕入れ値よりも安い価格で販売されていることが分かると、他の事業者量からクレームが入ってしまうことがあります。 また、クレームが入らなかったとしても、自社のブランド価値を下げてしまうリスクが発生してしまいます。 このような事態を避けるためにも、不当廉売を行っているEC事業者を検知しなければなりません。

想定価格以下で取引しているEC事業者は、収集した商品価格データをリスト化することで検知することができますが、どのEC事業者がきっかけとなり不当廉売が行われるようになったのかを特定することが難しいです。 しかし、Tableauによる商品価格推移の可視化により、各ECサイトでの販売価格を追うことで、いつ、どのECサイトから値下げが発生したのかが特定できるようになります。

Tableauによる商品価格推移の可視化

このケースでは、仮に仕入れ値を250円と設定してた場合を考えると、各ECサイトでの価格推移を可視化することで、Shop-Cが8/3に仕入れ値を下回る商品価格を設定したことが分かります。 他のECサイトでは、Shop-Cが安くしている以上は追随しなければ商品が売れないので、それに合わせて販売価格を安くしなければいけない状況になっています。 結果的に、全てのECサイトで仕入れ値を下回る価格で商品が販売されるようになりました。

この場合は、不当廉売されるようになった原因はShop-Cにあるということが分かるようになります。 この状態が続いてしまうと、各事業者の事業活動を妨げてしまい、正当な価格で販売しているところでは商品が売れなくなってしまいます。

事例2:オークション価格の可視化により市場ニーズを把握

オークションで商品を売買する際に、同じブランドの物であれば同程度の価格で売れるのかというとそうではありません。 例えば中古車を例に見ても、市場においては人気の色によって全く値段が変わってくるケースが発生します。

そこで、Tableauによるオークション価格推移を可視化することにより、形式や色によってどれほど入札に違いが出ているのかを見ることができ、市場で求められているものを把握することができるようになります。

Tableauによる商品価格推移の可視化

このようにして、Tableauによる商品価格推移の可視化をすることによって、データを収集しただけでは分からないような情報まで把握することができるようになります。

データドリブンな意思決定へ

商品価格情報が収集され、Tableauを用いてデータが可視化される環境が整えば、データドリブンなマーケティング戦略の実行ができるようになります。 キーウォーカーでは、様々な業界における実績をもとに、様々なデータソリューションをご提供しています。 商品価格情報の収集および可視化を検討されている方は、是非お声がけください。

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